剪定のお客様のところへ行ったら、葉っぱに虫が居るような感じだったので見てみると・・・
居ました、あいつが。
今日は庭に居ると嫌な害虫のお話です。
庭に居る毛虫で1番痛いやつ・・・その名は『イラガ』
今回、居たのは 『イラガ』 。
パッと見は、蛍光色のハイテクスニーカーみたいな感じですが侮る無かれ。
触れるだけで激痛が走ります。
東海地方の人は「キントキ」とか言っているかもしれません。
本当にとにかく痛い。
植木屋さんは、相当こいつが嫌いなはずです。
私も植木屋時代に刺されまくってます。
一日の剪定の間に、5・6回刺されるなんて当たりまえ。
すると不思議なことに、段々と痛みより「痒み」に変わってきます。
耐性ができるのでしょうか?しかし、最近私も刺されたのですが
とても痛かったので、その耐性は失われてしまったようです。
イラガに刺されて「痒いな、コノヤロウ」と言っているガーデナーは相当デキルと思います(笑)。
イラガの生態は?
比較的、どんな植物にも居る気がします。
子供の頃は葉っぱの裏に群生して、むしゃむしゃ葉を食べます。
すると、写真のような葉脈だけが残った葉っぱになってしまいます。
感覚的には落葉樹の柔らかい葉に集まりやすい気がしますね。
サクラやモミジなど美味しい葉っぱ(人間も食べるくらいですから。)は要注意。
木によくあるこれ。実はイラガの繭です。
冬はここに入って越冬するようです。
この繭は、会社の前の街路樹の「サクラ・カシ・モクレン」に付いてました。
かなりの高確率。それに、常緑樹であるカシにも付いているので
どんなものでも、食べられちゃう。
冬の間にこの繭を見つけてつぶすのは発生を抑えるのに効果的です。
また、もし見つけたら直接手でつかむのは絶対にNG。
上の毛に触れると激痛が走ります。
ゴム手袋でもしてれば別ですが、ハサミなどで付いてる枝ごと切って処分するのが良いでしょう。
因みに、イラガのおなか部分は触っても痛く有りません。
昔、職人の時に触って確認した覚えが有ります。イラガあるあるですね。
(でも、危ないのでまねはしないでくださいね。)
小さい間は、群生して一つの葉ごと食い散らかすのですが
大きくなると別行動をとります。
上の写真では枝を登っていますね。
こうなると、植木全体に散らばっていくので更に厄介です。
一匹見つけたら、その木には結構な数のイラガが居るはずです。
そんな時は、とりあえず殺虫スプレーを活用!!
こうして撒けば、ある程度の虫は死にます。
しかし、まだしぶとく残るやつも居るので、注意しながらお手入れをしてください。
害虫を見つけるには?
害虫を見つけるのに一番良いのは植物を観察すること。
毎日見ていると、「あれ?あの葉っぱって、あんなに少なかったかな??」と
思うようになります。
我々植木屋も、剪定の切り始めのときに葉っぱをちらりと見て
「あ、透けてるなあ・・・もしかしたらなんか居るかもな。」
と思って仕事を始めます。
しかしながら、一年に一度入るか入らないかの植木屋さんの場合、
入った頃には害虫が幼虫から成虫になって、虫がいない場合も有ります。
その場合は、葉っぱが殆ど無くなっているなんてことも。
よって、一番大切なのは日々の観察という事になりますが
その中でも、結構有効なポイントが有ります。
害虫を見つけるポイントは、ズバリ 『糞』 です。
上の写真には黒粒粒が写っていると思います。
これが糞です。
お庭の中の植木だと気がつきにくい気がしますが、
タイルやコンクリート土間の近くに植栽してある場合、何か黒い粒粒があるな
と思うと大体虫が居ます。
この糞も、放っておくと汚れやカビなどの原因になります。
良い事ひとつも有りませんね。
今回はイラガのほかにも「モンクロシャチホコ」という毛虫も居ました。
上の写真に写っている赤黒いやつです。
こいつは、痛いとか無かった気がしますが、とにかく食欲旺盛。
この2種類に食べられたジューンベリーは、裸になってしまいました。
こうならない為には、とにかく観察して早めに処理すること。
それが一番良い方法です。