皆様こんにちは!名古屋市守山区で外構と庭の専門店をしている、イギリス帰りのガーデン&エクステリアデザイナー『ガーデンドクター柴ちゃん』がお送りする柴ちゃんブログ。
長野から帰って来ました。名古屋はここ何日か暖かく、ソメイヨシノもちらほら咲き始めました。
そうなると他の植物達もニョキニョキ伸びてきます。
その中の一つが今回のテーマである『つくし』。
あまり嫌いな人はいない(私も好きです)と思いますが、『つくし』とは一体なんなのか?
深く考えると、ちょっと厄介者だぞ!と思ったので書いてみます。
『つくし』って何?
つくしと言えば、春になると生える植物。また、それらを摘んで食べられる植物というイメージの方が殆どなのではないでしょうか?
では、このツクシ。正体は一体なんなのでしょうか?
そこでググっと検索をすると、検索項目の一番上には『スギナ』の項目で出て来ます。
そこで、スギナの項目をWikipediaから引用させてもらうと
スギナ(杉菜、学名:Equisetum arvense)は、シダ植物門トクサ綱トクサ目トクサ科トクサ属の植物の1種。日本に生育するトクサ類では最も小柄である。浅い地下に地下茎を伸ばしてよく繁茂する。生育には湿気の多い土壌が適しているが、畑地にも生え、難防除雑草である。その栄養茎をスギナ、胞子茎をツクシ(土筆)と呼び、ツクシの方は食用とされる。
となっています。簡単に言うと、スギナが春になると子孫繁栄の為に
胞子を空気中に巻く為の器官という事でしょうか。
と、ここで考えたいのがスギナという植物。
先ほど載せたスギナの項目にもしっかりと書いてありますが
難防除雑草!!
そうです。このスギナは庭に生えるともの凄く大変な雑草なのです。
それはどんな雑草かというと、
と、こんな感じの植物です。他の雑草も混じっていますが、この杉の様な見た目のクサがスギナ。
葉っぱ部分を拡大すると、
こいつです。しっかりと見ると、こいつにもツクシに有るようなハカマがついています。
しかし、こちらは食べられません。
何が大変かというと、一番はスギナの駆除の難しさです。
実はこの葉っぱの部分は、ちぎればすぐにとれます。
しかし、本当に重要なのは地下茎。スギナはそこら中に地下茎をのばしていきます。
よって、上の葉っぱ部分を駆除しても、土の中には沢山の地下茎が葉っぱをのばすスタンバイをしている
と言う事です。
よって、駆除しようと思うと地下茎を根絶やしにする必要が有ります。
これが、手作業では大変に難しい。
正直いたちごっこになってしまいます。
そこで、プロのガーデナーが使うのがこちら。
スギナ駆除にはラウンドアップ
薬剤です。除草剤ですね。
このラウンドアップのような除草剤は葉っぱに散布する事で効果を発揮します。
よって、地上に生えている葉を刈った後なんかでは効き目が薄い。
わさわさ生えている緑の葉っぱに散布すると効果が現れ、スギナの重要なポイントである
地下茎までも枯らしていきます。
正直、こちらに頼らずに全部土を掘り起こして一つ一つ地下茎を分別していくのはかなり難しい。
何故なら、この地下茎。折れたり残ったりすると、そこからまたどんどんと成長していく。
そして、春になるとツクシが顔を出し、胞子を放出。別の所でもスギナが生えだします。
こういった除草剤を使うのは、色々と不安な事も有ると思いますが、いざというときには
頼りになる存在である事も確か。
使うか使わないかは難しい選択ですね。そこで、考えられるもう一つの方法が、
つくしはおいしいから食べちゃおう!!
アマゾンでも売ってる(時期によるみたいです)!!
しかし、どうやらつくしは多量に摂取しては駄目みたいです。
Wikipediaには、
「ツクシ(土筆)」は春の山菜として親しまれている。袴を取って茹でて灰汁を抜き、だしで軟らかく煮たり、佃煮にしたりして食用とする。しかし、チアミナーゼ、アルカロイド、無機ケイ素などを含むため、多量の摂取は推奨されない。また、心臓、腎臓の疾病を有する人、ニコチンに対する過敏症を有する人の摂取は禁忌とされる。さらに、チアミナーゼによるビタミンB1欠乏症を起こす恐れがあるとされている。
とのこと。しらなかったわあ。
食べる作戦は、ちょっと考えながら実行しなければいけませんね。
しかし、つくしは春の風物詩。どこかにくめない風貌。そしてあの少しほろ苦い味。
好きだわ。
いや、困りました。駆除しようと言っておいて、最後は違う結末になりそう。
今回はこの辺りで終わりにしておきます(笑)。