本日は、久々に仕事をお休みして、家族でアピタに買い物に行ったりしました。
そして、家に帰って来たときにふと気がつきました。
うちの駐車場ってコンクリート割れてる・・・
やってはいけない設計・デザインがある
私の家は、現在賃貸です。家の前に駐車場があるタイプの普通のお家。
もちろん、私が設計した訳ではありません。
4世帯が住めるアパートなので、4台分の駐車場が家の前にあります。
その4台分の駐車場はコンクリート金ゴテ仕上げで、一台一台停めやすい様にコンクリート製のレンガで
しきりがしてあります。
それは、良い。とても停めやすい。しっかりと車止めも設置してあり、文句はありません。
でも、このような中途半端な所でレンガをやめてしまう設計だとコンクリートは割れてしまうのです。
因に、レンガとU字溝との間のコンクリートの部分。4カ所ありましたが、写真で見てみると。
見事に全て割れてしまっています。
実はこのアパート、新築の時に入居したのですが、さすがに入居時は割れていませんでした。
しかし、2年経った今全て割れています。
コンクリートは膨張と収縮を繰り返すもの
コンクリートは実は暑い夏になると膨張し、寒い冬になると収縮する素材です。
そのため、別の物が入り込んだりしていると膨張、収縮率の違いからこのように割れが生じます。
また、最近のコンクリート床には目地が入っている事が多くなったと思います。
これも、やはり膨張収縮の為、広い面積にすると割れが出やすくなる。
その為に、目地を入れているのです。
写真は、先日のエクステリア&ガーデンフェア名古屋2015で見かけた仕上げ材ですが、
かなり細かいピッチで目地を入れています(これは、色を変える為だと思いますが)。
エクステリアのプロなら誰でも知っている事だとは思うのですが・・・
何故か、このような設計になっています。
一体どうしてでしょうか?
原因を予想してみると3つくらい考えられるかもしれません。
①そもそも、この事実を知らない人が設計した。
設計が素人さん、もしくは外構設計をした事の無い人が設計をした場合。
経験の無い人や、職人さん。また、建築設計をした人が一緒にやってしまった場合等が考えられます。
このような賃貸の場合は、住む人がクレームを出す訳ではないので、これで通ってしまいます。
すると、設計した人は永遠にこの事実を知らないまま終わる。なんて事になるかもしれません。
②実は道路後退があった。
全面の道路が狭い場合(4m無い場合)は、道路が拡張される場合に備えて、その分だけ控える事があります。しかしながら、今回の場合全面道路は4m以上あり、それは無い。
また、もしその為に控えているのなら、控えた所に目地を入れて、拡張時に壊しやすい工夫をするはずです(出来る設計者なら)。それもありませんので、この線は無いかな。
③材料が足りなくなった。
一番考えたくないのがこれです。単純に材料が足りなくなったので、ここだけ控えてしまった。
でも、そうなると、設計とは違う物が出来上がった事になります。
施工する人にとっては、壊してやり直すかの瀬戸際になるので、そんな危ない橋は渡りたくない。
これも違うかなあ。
コンクリートはこれくらいの割れでどうにかなるような素材ではない
ここまで割れた割れたと書いて来ましたが、コンクリートはこんな位でどうにかなる素材ではありません。
よって、車を停めるのには何の支障もないし、問題は全くありません。
因にコンクリートは髪の毛の細さのクラック(ヘアクラック)と言う物が入っています。
これは、どんなコンクリートにも絶対に入ってくる。
入っていても構造的には全く問題がありません。
今回のようなクラックが沢山入ると問題ですが、沢山入って問題になるような場合は、地盤沈下やコンクリートの強度の不足が考えられます。こちらの方がよっぽど問題。
ただ、見た目はよろしくありません。
これは、誰が見ても明らかです。
今回のような賃貸の場合だと、資産価値の減少なんて事につながる可能性は無いとはいえません。
外構や庭の設計では、このようにやってはいけない、なるべくなら避けた方が良い設計の方法という物が存在します。
その辺りは、設計者がどれだけ経験や知識を持っているかにかかって来ます。
プロなら当たり前ですが、今回のようなケースも存在します。
選ぶお客様側が知っておいて、よい外構業者やお庭業者を選ぶ一つのポイントにすると良いかもしれませんね。
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