本日は、住宅のカースペースのお話です。
カースペースといえば、エクステリアの業界ではコンクリート打ちが多いと思います。
しかしながら、コンクリートは照り返しが強かったり、色が灰色で味気なかったりタイヤ痕が気になったりと問題点が気になるお客様もおられます。
コンクリートは優秀な素材なのですが、当然100%全てが良いともいかないのが事実。
そんな時、よくお問い合わせいただくのが『緑化パーキング』。
そこで今日は、家の外構スペースになくてはならない駐車場に、『緑化パーキング』は使えるのか?を施工写真から検証してみます。
そもそも緑化パーキングって何?
まず、緑化パーキングとは何か?から考えてみたいと思います。
私も、このような駐車場を芝生などで緑化する為の素材を常々『緑化パーキング』と呼んでいましたが、各メーカーさんで、結構呼び名が違ってました。
大手アルミメーカーでは
LIXIL・・・エコリス『緑化ベース』
四国化成・・・『グリーン・パーキング』
この2つ。
また、コンクリート2次製品を売っているメーカーだと
ユニソン・・・景観緑化舗装材という括りで『Livio(ai)』『グラスキューブ』『グリーンロックグリッド』『ターフグリッド』
ニッコー・・・『グラセーヌ(緑化ブロック)』『ターフパーキング』
東洋工業・・・『グラス・ハイブリック1』『グラス・ハイブリック3』『グラス・ハイブリックD』『グラス・ハイブリッC』
マチダ・・・『グリーンペーバー』
とたくさん種類があります。
この中でも大きい括りとして、『プラスチック系』と『コンクリート系』の資材とがあります。
こちらの写真に使われている緑化パーキングがコンクリート系の資材です。
このように見てみると、どちらもコンクリートとプラスチック両方見えています。
この見えている部分に車のタイヤが乗るわけですね。
そして、この資材より少し下の部分に芝生が生えているので、芝生は車に踏まれずに元気に生育できる。
これが緑化パーキングの仕組みです。
緑化パーキングの施工事例
では、緑化パーキングは本当に綺麗に緑化できるのでしょうか?
いつか書こうと思って撮り溜めていた写真を見ていってみましょう。
こちらは今までご紹介してきた場所と同じ場所で、住宅展示場の緑化パーキング。
同じ住宅展示場なのに、ここはタイヤのところが轍になってしまっています。
この原因は緑化パーキング自体が沈下したこと。
緑化パーキングは下地を確りとコンクリートで作ることはしませんので、やはり土が下がる事が出てきます。こうなると施工やり直ししか手がありません。
こちらはホームセンターの緑化パーキング。芝生がなくなっています。土で汚れないパーキングとして使えますが、見た目はやはりグリーンのほうが美しいですよね。
こちらはある企業さんが使っている駐車場。ここもほぼ全滅ですね。芝生以外の草は生き残っているようですが・・・
また、住宅展示場に戻ります。ここは人が管理しているからか、結構生育状況がいいです。
余り使われていないであろう専用駐車場やパーキングスペース以外の緑化パーキングなんかは結構綺麗になっています。こう考えると、やはり人が管理できる状態ならば緑化パーキングが美しい状態を保てるかもしれないという可能性が見えてきます。
そうなると、住まう人が管理できればエクステリアでも使える?
しかし、今回紹介した施工例を見る限り芝生が青々と茂っているものは少ないので、緑化パーキングを美しい状態に保つのは難しいのがわかります。
そして、このような緑化パーキングは殆ど一般の外構で使われる事が無いのが実情です。
それは何故でしょうか?
次回はそのようなポイントに迫りつつ、更に緑化パーキングについて考えてみたいと思います。
第2回続きはこちら