昨日のブログでは緑化パーキングが家の外構で使えるかどうかを施工例を見ながら考えたのですが、
本日はその続きです。
昨日のブログの最後に、『緑化パーキングは殆ど一般の外構で使われる事が無いのが実情です。
それは何故でしょうか?』と書きました。
では、一体どこで使われる事が多いのかというと、ホームセンター・ショッピングモールの駐車場などのたくさん車を停める必要がある施設で採用されていることが多いのです。
緑化パーキングが大型施設などに使われている事が多いのは何故?
こちらの写真は、守山区の志段味に出来た、ある大型ホームセンターの駐車場です。去年の11月にオープンしたのですが、私も嬉しくってすぐに行きました!
そして、一番初めに目に入ったのがこの緑化パーキングの状態。
芝生かわいそう・・・
オープンということで、たくさんの車が出たり入ったりしたと思うのですが、施工がまずかったのか、養生が足りていなかったのか、残念な感じになってしまっていました。
そうです。緑化パーキングはアスファルトやコンクリートと違って、このように汚れたり、芝生が枯れてしまうというリスクもあるのです。では一体何故このような商品を採用するのでしょうか?
ガーデンドクター柴ちゃんが、これでは?と考える最も大きな理由は
『緑化率の問題』
です。
「緑化率?何じゃそりゃ?」という方が殆どだと思いますが、ある一定の面積を超える土地に建物を建てるとき、その土地の何%かを緑化しなければいけないという法律・制度があります。
例えば名古屋市の場合ですが、大きくは『風致地区』と『地域緑化制度』。
風致地区はその土地の30%を緑化しなければいけません。
確かに、街の景観を守ることや緑を守ることは大切です。
いい制度といえばいい制度だと思います。しかしながら、この申請と緑化の条件が物凄く大変。
(詳しくは書きませんが、外構・造園屋泣かせの制度であることは間違いありません。)
そんなときに活躍するのがこの緑化パーキングなのです!!!
コンクリートでは稼げない緑化率が稼げる『緑化パーキング』
ちょっと簡単な例で考えて見ましょう。
10m×10mの土地があったとします。土地の面積は10×10で100平米。
その30%を緑化しなければいけないとすると、30平米を緑化しなければなりません。
そして、駐車場スペース一台分を仮に2.5m×6mとすると15平米。2台分だと30平米です。
もし、70平米いっぱいに建物を建てたいなと思った場合(実際は建蔽率もあるので違いますが)、残りの30平米は緑化しなければいけないわけです。
これは困りました。
駐車場をコンクリートなどで作る事が出来ません。芝生などで作ってもいいですが、芝生に車が載れば、もちろんぐちゃぐちゃになってしまいます。
そこで登場するのが『緑化パーキング』。
それぞれ商品によって緑化率は違いますが、昨日の例に出てきたニッコーのプラスチック系の緑化パーキング資材『ターフパーキング』なら、92%の緑化率ですし、セメント系の緑化パーキング資材『グラセーヌ』であれば43%の緑化率をカバーできます。
ちょっと使い道が見えてきたのではないでしょうか?
商業施設などにとって、緑化した土地は車がとめられないので、いわばお荷物的な存在。
本当はそれを魅力にして集客すればいいかなと思うのですが、やっぱり駐車場がないと話しになりません。
そんな時、緑化率をカバーできる駐車場があれば一石二鳥。いや、緑が美しくなっていれば素敵に見えるので、一石三鳥かもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
そんなにいいものなら、何故一般家庭で普及しないのでしょうか?
一つは、もちろん昨日考えた様に管理の問題があるのだと思いますが、それだけでしょうか?
この先は、また長くなりそうなので次回のブログにさせて頂きます。
お楽しみに!
第三回続きはこちら。