【秋の香り】キンモクセイは何故香る?そこには花の秘密と蚊との戦いへのヒントがあった! 2015-9-27

キンモクセイの花は何故香るのだろう?
キンモクセイの花は何故香るのだろう?

先日、朝の出勤時に公園でラジオ体操をしていたら、真上でキンモクセイが咲いていました。

「良い香りだなー。」と、幸せな気分になりながら第二体操を終えたとき、ふと思いました。


『キンモクセイって何故良い香りなの?何が原因?』と。

ガーデンドクター柴ちゃんが目覚めた瞬間(←ラジオ体操するまで目覚めなかった)です!

花の香りの前に、そもそも『香り』が『匂う』って何だ?

コーヒー蚊取り線香の実験際に香りを嗅ぐガーデンドクター柴ちゃん。
コーヒー蚊取り線香の実験際に香りを嗅ぐガーデンドクター柴ちゃん。

キンモクセイの花の香りに『ハッ!!!』と目覚めたガーデンドクター柴ちゃんでしたが、その前に

そもそも『香り』って『匂う』ってどういうことなのでしょう?


調べたところ、匂うと言うことは『空気中にある様々な物質の分子が鼻の粘膜を刺激して起す感覚』のことを言うらしいです。ということは香りは『空気中にある様々な物質の分子』である事が分かります。


なるほど、香りは分子なのか!何か言われれば当たり前な気がしますが、嗅いでるときは空気を吸い込んでいるだけなので、分子を取り込んでいるという感覚では無いですよね。


『花の香り=分子』


ちょっと何かに近づいてきた気がします。


でも、ここでまた疑問が生まれます。


何の為に植物は香りと言う分子を放出しているんだ???


何故『花は香る』のか?

良い香りの代表と言えばクチナシ
良い香りの代表と言えばクチナシ

上の写真は、ガーデンドクター柴ちゃんの大好きな花の一つ、クチナシです。

以前、香りを楽しむ庭をつくる為におすすめな植木5種でもご紹介しましたが、こちらも大変良い香りを放ちます。

しかし、このクチナシも何故香るのでしょう?

小学校の理科の時間に習ったような気がしますが、よくよく考えて見ると、何でだ?と忘れてしまうようなことですね。


そう。それは、虫を集める為。


正確には花の香りで虫を誘い、その体に花粉を付けさせて受粉を促す為に香りを放ちます。

そうして、受粉をすれば実ができて種が出来る。

このサイクルのために花は香りを放ちます。


じゃあ、キンモクセイもきっと虫がいっぱい寄ってきてるんだろうな!とおもってみてみると・・・


虫が全然いない・・・あれ?朝早いからか?

でも、虫がそんなこと気にするはずないしな・・・


キンモクセイの花の香りの原因を調べる

良い香りなのに、虫がいないキンモクセイ。
良い香りなのに、虫がいないキンモクセイ。

虫がいないキンモクセイ。不思議なので香りの成分分子を調べてみました。

キンモクセイの香りを構成する分子はβーイオノン、リナロールオキサイド、リナロール、γーデカラクトンなどがあるそうですが、正直何のことやら分かりません。

しかし、ここにあるγーデカラクトン。これは、甘いピーチにコンデンスミルクを加えたような匂いで、ベリー類やココナッツ、乳製品などに含まれるそうですが、この香りを殆どの虫達は嫌いでアブの仲間だけが好きらしいのです!!

なるほど!だからキンモクセイに虫が集まって無いんだなあ。ふんふん。


あれ?なんだって!?虫が嫌いな香りがあるの?


それってもしや、あのガーデンドクター柴ちゃんの大敵『蚊』もキンモクセイの香りが嫌いってこと?

蚊も嫌いな香り『γーデカラクトン』

蚊が嫌いな香りを発見!!!
蚊が嫌いな香りを発見!!!

どうやら、このγーデカラクトンの香りは蚊も嫌いなようです。


あるテレビ番組のWEBサイトに、「腕にキンモクセイの香りの成分を付けて、蚊が100匹入ったアクリルボックスに腕を入れても、全く蚊に刺されなかった」と書いてありました!


す、凄い!!!コレを量産すれば、蚊に刺されない薬が完成するんじゃない?

そうすれば、ガーデンドクター柴ちゃんの悲願である「日本における快適な庭生活」が実現する!!!

じ、じ、実験したい!!!

方法を考えねば!!!


思わぬところで、宿敵との接点が出てきた今日ブログでしたが、新たな展開にガーデンドクター柴ちゃんもびっくり!でも、今回も色々と勉強になりました。

庭って奥が深いですねえ。