今朝職人さんに教えてもらったのですが、来週はどうやら相当寒くなるらしく、火曜日には雪になるということを聞きました。そこで天気予報をチェックしてみると、確かに雪マークだ・・・
先日、余りに暖かくてつつじが開花した様子をお伝えしましたが、去年は12月18日にこれだけ積もっていました。
21cm積もりました。
これには本当に驚きましたが、いきなりこれだけ積もると、色々とお庭や外構も不具合が出てきます。
今日は、そんな不具合が起きないようにあらかじめ対策しておく方法を簡単にまとめます。
植木に対する雪対策
こちちらは、以前ソテツのコモ巻きのことをお伝えした、名古屋徳川園にあったボタンの雪対策です。
藁で傘のようなお家が作られており、これにより寒さと雪、霜の被害から守るものです。
これは庭園にあるものなので観賞用に作られた意味合いも強いでしょうが、無いよりあるほうが絶対によいはずです。ソテツのコモ巻きも葉っぱが雪の重みで折れないように、また低い温度で焼けてしまわない様にする対策です。
このように、植物を直接何かで覆ってしまうと言うのが一つの方法です。
例えば、ホームセンターで寒冷紗(かんれいしゃ)を買ってきて、丸ごとすぽっとかぶせて縛っておくのも有効です。
そのときに雪が積もらないように(雪が落ちやすいように)対策しておくのがポイントです。
また、金沢の兼六園で見られるような雪吊りも雪の重み対策です。
この雪つりの場合は、芯になる柱を立ててそれに枝を固定し、雪の重みをその芯の柱にも持たせるという方法をとっています。
聞いたところ、雪の降る金沢では雪吊りは必須。
一般家庭でも雪吊りするそうです。
でもこれは、一般人には結構ハードルが高い。
そこでお教えするのが「枝しおり」という方法です。
「枝しおりは」植木屋さんがいつも使う方法
今回教える「枝しおり」。植木屋さんが使う方法なんて難しいんじゃない?とおもうそこのあなた!
安心してください。
めちゃくちゃ簡単です。
ただ、枝と枝を縛るだけです。
しかし、それには一つルールがあって、「上にある枝や幹に向かって、下の枝をひっぱる。」ということだけ。
樹木の特性で、上方向に枝をあげることは(有る程度)可能ですが、下に下げると折れてしまいます。
植木屋さんはこの特性を生かして、移動時のかさを減らしたり、折れ難くしたりしています。
枝しおりを実際にやってみた
さて、実際に「枝しおり」をやってみましょう。
用意するものは紐が有ればいいだけ。
本当は植物にやさしい棕櫚縄(しゅろなわ)とか麻縄とかが有れば尚いいです。
下に紹介したものです。
まずは写真に写っているハサミの辺りに紐をくくります。
この位置が実は結構重要で、下過ぎると根元に近くなり枝が強くしおれ難い。
また、余りに上過ぎると、先だけが曲がってしまう。
なので、大体2/3以上のところを目安にして縛るといいと思います。
それは軽く手で力を加えてみると分かりやすいですね。
私のようなプロなら、力を加えなくても分かります。えっへん!
下の枝を縛り、上にある枝や幹に向かって紐の先を伸ばします。
紐を上にある枝に引っ掛けて引っ張ります。折れない程度のところで、先を縛ります。
これで完了です。
本当は、上から順にやっていくのがセオリーですが、植木は下枝が折れると再生し難いので、下だけでも支折って補強しておくのがいいとおもいます。
Before→Afterで見ると一目瞭然ですね。
これで枝が縦になるので、雪は積もり難くなります。
そして、縛ってあるので強度が増します。
高いところは、気をつけてやってくださいね。
カーポートの養生
名古屋に住んでいる方は、殆どの方が積雪20cmのカーポートを選ばれているはずです。
以前愛知の人はこのカーポートを選べ!でもご紹介しましたが、こうしてサポートの柱をカーポートにつけておくのです。
普通に考えれば、2本足のカーポートより3本、4本と足の数が増えれば増えるほど強度は増します。
(ポリカ屋根の場合など、屋根パネルが重さに耐えられなくて落ちることもあると思いますが・・・)
このように長さが足りない場合はこうして対応するのもありだと思いますが、
コンクリートから屋根までの寸法を測って、そのサイズの木をホームセンターなどで切ってもらい、屋根とコンクリート床の間に挟んで養生に使うだけでも結構変わってくると思います(その場合は、カーポートを傷つけない為にも、柱と屋根の接点には何かあて物などがあるといいかも。)。
カーポートの説明に、20cmを超えたら雪下ろししてくださいと書いてあるのですが、そんなことやったこと無い平地の人がいきなりやったら、怪我しちゃいます。というか、多分出来ません。
柴ちゃんも自信ないです。
「転ばぬ先の杖。」
皆様も、雪が降る前に対策をされてみてはいかがでしょうか?