アメリカ庭視察⑯と⑰は海沿いの高級住宅街コロナ・デルマーのエクステリアとガーデンを見てきました。
そうしたら、一緒にアメリカ庭視察に行った井田社長から
「車は家の前に路駐出来て庭に駐車スペースを造らなくていいのも少しうらやましかった街」
という貴重なコメントが!
あ、そういえばそうだった!ということで、本日はそのことについて。
日本のガーデン・エクステリアを圧迫する駐車スペース
今、日本のエクステリアでほぼ作るものといったら駐車場だと思います。
外構工事をする場合、近所に自分の駐車スペースでもない限り、殆どは車を停められるスペースを作ります。
例えば門柱。これは色々なスタイルがあって、壁だったり、角柱だったり、機能門柱(ファンクションポール)だったりで、その土地の広さや、お家のイメージに合ったものをデザインしたり選択しています。
もしくは、家の外壁に外構で必要な3点セット「表札・ポスト・インターホン」をつけてしまう
(聞いた話では、北国や雪の多い地方ではポストは家の外壁に設置して郵便や新聞を取りに行く手間を省くようです。)。
ということになると、門柱が無い外構・お家もあるわけです。
しかし、今の時代「車が無い家」というのは珍しい。
東京のように、鉄道網が発達していれば車が無いというのも珍しくないかもしれませんが、ここ名古屋では殆どの家庭の外構に駐車場がセットになっているのではないでしょうか?
でも、車のスペースって本当に敷地を使いますよね。
軽自動車の寸法で横幅約1.5m×縦3.4m。
普通自動車で横幅1.7m×縦4.7m。
車って、基本的に4人くらいが過ごせる空間ですから、もしそれが無ければ、ガーデンファニチャーセットを置けてしまうわけです。
更に車王国名古屋では、一人に一台はなんら珍しいことではありません。
これはアメリカと違って敷地の狭い日本では結構な問題です。
そうなってくると、カースペースに工夫をということで緑化パーキング的なものが出てくるのですが、色々な理由からあまり普及しない。
そう思って、改めてコロナ・デルマーの住宅地をみると、カースペースは無い。
そのおかげで確り庭生活を楽しんでいます。
では一体どこにカースペースがあるのでしょう?
家の前の道路が駐車場
そうです。家の前の道路が駐車スペースになっているのです。
これは素晴らしいです。
敷地を使わなくてすむのと同時に造らなくて済む。
まあ、基本的にはこの前の土地を含めて使用できるということに土地自体がなっているのだと思いますが、
広い道路があるアメリカならではの考え方ですね。
上の写真は道路の広さが分かりませんが、実際はこんな感じ。
前面道路めちゃくちゃ広いです。
これならば前の道路を駐車場にしたってへっちゃら。
でも、ここまでやるには完全に都市計画を先にやらないといけません。
ということはもちろん行政の許可も不可欠。
許可下りるんでしょうか?
日本でこれくらいのことをやっている造成地ってあるんでしょうか?
(誰か知っていたら教えてください!)
また、ここの敷地は家と道路の間に歩道があるのですが、ここの扱いも面白い。
歩道の一部も含めて管理をしないといけない
これが歩道の写真なのですが、この植栽帯を含めて家の人が一括して管理をする様になっています。
それがわかりやすいのが次の写真。
歩道の一部も家の敷地と同じ形のアプローチ。
こうして歩道も含めて演出できるというのは非常に面白い試みですね。
そして、車道も使えてしまう。
これは非常に嬉しいシステムですよね。
考え方や、土地の広さもきっと関係してくると思うのですが、日本の中でもまだ出きる土地はあると思うんだけどな・・・
こうした考え方をもって宅地造成するものとっても大切だと感じました。
アメリカ庭視察。めちゃめちゃ勉強になります!改めて行って良かった!!!