ソヨゴ病気?育て易いソヨゴの葉っぱに黒い斑点と枝にイボイボが!正体を探ってみた。2016-7-14

ソヨゴの葉っぱについた黒い点。これは一体?
ソヨゴの葉っぱについた黒い点。これは一体?
皆様こんにちは!名古屋市守山区で外構と庭の専門店をしている、イギリス帰りのガーデン&エクステリアデザイナー『ガーデンドクター柴ちゃん』がお送りする柴ちゃんブログ。
前回は、名古屋駅に出来た新名所「KITTE」で見つけた開運できそうなシャチホコベンチについてお伝えしましたが、今回は植物の話。植木としてはかなり優秀な常緑樹であるソヨゴについた黒い点のお話です。

お客様からご相談いただいたソヨゴの症状

お客様から送られてきたソヨゴの葉っぱ。黒くなっているがこれは?
お客様から送られてきたソヨゴの葉っぱ。黒くなっているがこれは?

先日お客様からこんなメールをいただきました。

 

ソヨゴが元気が無いのですが…

写真のように葉に黒点があり黄色くなったのが目につきます

 

確かにソヨゴの葉の中心に黒い斑点が出来ています。

そのほかに頂いた写真は

 

ソヨゴに黒い斑点がついている。
ソヨゴに黒い斑点がついている。
ソヨゴの下枝の部分に付いている印象だ。
ソヨゴの下枝の部分に付いている印象だ。

こちらも同じような症状です。
ソヨゴに黒い点。
これはソヨゴによくある症状です。
ガーデンドクター柴ちゃんが診断するにこちらは『黒点病』。
葉っぱに黒い点が表れる病気です。
経験上、ソヨゴには結構こちらの黒点病が出ているケースが多い気がします。
改めて調べたところ、ジンチョウゲやバラの葉によく出現すると書いてある事が多かった気がします。
確かにそういわれれば・・・と言った感じで、今までそれほど意識した事が無かった病気です。
何故なら、余り被害が大きく出るとは思っていないから。
経験上、黒点病が出たからと言って植木がすぐに枯れてしまうケースは殆ど無い気がします。
しかし、本当にそうなのかな?と疑問に思ったので、この際黒点病のことをしっかりと調べてみようと思いました。

黒点病とは?

柴垣グリーンテックに植わっているソヨゴにも黒点病が!これはいかん!!!
柴垣グリーンテックに植わっているソヨゴにも黒点病が!これはいかん!!!

こちらは柴垣グリーンテックに植わっているソヨゴに発生している黒点病です。

 

うちのにも出てた!(汗)。

これは困った!なのですが、正直なところそれほどうろたえるようなことは無いかなと・・・

何故ならこれですぐかれてしまうと言うことは経験上無いので。

出てたら、「ああ、でているな。」くらいなかんじ。

 

正直、植物だって黒点病だって生きている世界は同じ。

そりゃあ、病気くらいかかる。しょうがないかな・・・っていうのがガーデンドクター柴ちゃんの本心です。

 

でもこれって正直不思議な感想で、もしこれにイラガが居たら速攻で退治したくなる。

自分勝手だ(笑)。

 

しかし、この黒点病。かかる植木によっては放っておくと衰弱して枯れ死してしまうこともあるそうです。

 

紹介されていたケースとしては先ほど名前を出したジンチョウゲやバラ。

確かに、葉っぱを多く落とすジンチョウゲは結構あります。

これは黒点病の仕業だったんですね。

なるほど。

 

黒点病の原因はカビ。

カビの中でも糸状菌というのが原因のようです。

 

これが3月から7月の間や秋の長雨の時期に増える。

 

先ほどバラにもでると書きましたが、バラに出るものは「黒星病」。

こちらも同じようなカビがバラの葉っぱに出て黒い星状の症状を出します。

でも、正確には違う菌のようです。

奥が深いなあ。

 

実はこの黒点病。私の持っている植物の病気の本には「ジンチョウゲ」に出るとしか書いてない!!!

 

もしかして違う病気なの?

他にも「ごま色斑点病」や「炭そ病」など疑わしい病気はあるのですが、やっぱり黒点病の写真が一番ピッタリ来るんだよなあ・・・・

もし違っていたら誰か教えてください。

 

因みにこの黒点病。

対処方法としては、日常管理で、もし被害が出たら被害部分を選定して除去すると言うのがベストだそうです。

何故なら、雨などでこの部分に水が当たるとそれが他に移っていくから。

そこで、原因菌を元から絶つ事が一番有効だと言うことになる訳です。なるほど!

 

また、落ちた葉なども綺麗に掃除しておくのが良いそうです。

落ちて葉自体が朽ちても、原因菌はまだそこに居て、春になってくるにつれて復活してくる。

 

根深いんだなあ。

 

では、こちらの菌に対応するような消毒薬は無いのかな?と思って探してみると、ちゃんとありました。

 


本にはマネージ乳剤というものが書いてあって、検索したら何故か一番最初のサブロール乳剤というのが出てきました。これには完璧に黒点病と書いてあるので効くはずです。

また、トップジンM乳剤も効くようです。使いやすいのは一番最後のスプレータイプですね。

これも、黒星病に効くと書いてあるので効くはずです。

基本これらは殺菌剤。でも最後のモスピラン・トップジンは殺菌・殺虫を同時にこなす優れもののようです。凄いね!

うちのソヨゴは黒点病よりカイガラムシが深刻

枝にびっしりとついたカイガラムシ。柴ちゃんこれ嫌い。
枝にびっしりとついたカイガラムシ。柴ちゃんこれ嫌い。

この写真は弊社に植わっているソヨゴの枝です。

実は柴ちゃん的にはこちらのほうが嫌い。

カイガラムシです。

 

これだあ。

 

ガーデンドクター柴ちゃんの嫌いなカイガラムシです。

この子達は中々取れません。

実は消毒にもめっぽう強い。

このレベルの成虫になると体がロウで覆われて、薬剤も殆ど効かないからです。

この状態で悪いことしなければいいのですが、木の汁を吸っています。

 

どんどん弱ります。

 

となると、ガーデンドクターは出動しなければいけません。

 

どうするかと言うと・・・・

 

カイガラムシをゴリゴリ手でつぶす。気持ち悪い。
カイガラムシをゴリゴリ手でつぶす。気持ち悪い。

カイガラムシをゴリゴリてでつぶします。

 

本には歯ブラシなどでと書いてありますが、本当にそんなんで取れるのかな?

大体柴ちゃんは素手でやります。

正直気持ちが悪いので、軍手などをするのがいいかもしれませんが、軍手だと取り逃がす気がするんだよなあ・・・

 

その分素手だと感覚で取れているか分かるのでいい気がします。

でもやっぱり気持ち悪いのでおすすめはしないかな。

 

 

カイガラムシが取れたソヨゴの枝。綺麗になった。
カイガラムシが取れたソヨゴの枝。綺麗になった。

そしてソヨゴの枝が綺麗になりました。

 

こうすれば元気になります。

しかし!全体的にかかってるんだよな・・・

全部やるのって本当に大変。

 

これも、普段の観察をサボったせいです。

実はカイガラムシはこのような硬いからになる前に薬をまいたりするとよく効くのです。

 


カイガラムシって、孵ったばかりの幼虫の頃には足があり、カイガラから這いだして歩くそうです。

この時が狙い目ですね。

考えただけでも気持ち悪いけど・・・

カイガラムシをとるのは気持ちが悪い。
カイガラムシをとるのは気持ちが悪い。

カイガラムシをつぶした後の手はこんな感じになります。

種類かもしれませんが、真っ白いカイガラムシなんかは、つぶすと手が真っ赤。

本当に気持ちが悪いです。

 

最後のほうは気持ちが悪いを連発してしまったガーデンドクター柴ちゃんでしたが、これに比べると黒点病はやっぱり易しい病気かな・・・って気がしてきてしまいました。

 

大切なのはやっぱり、日々庭を見て植物を観察すること。

観察すれば対処も早いですし、無駄な消毒なども防げます。

 

梅雨時期の今が虫達は一番増える季節。

よく観察して備えましょう!!!