水切り効果をハッキリと出せるのはアルミ笠木が最強だと思う
前回のブログでもどうしたら壁が汚れないのかという事をお伝えしましたが、そのポイントは雨だれ。
雨だれをどうやって防ぐのかが最も重要なのです。
よって、かなり強い笠木機能を持っているのは、機能的な水切りを付加する事の出来るアルミ笠木であると考えられます。これは3年前に作った門塀の汚れなさ具合で証明されていますしね。
しかし、世の中アルミ笠木を使える門塀が全てではありません。
こちらは左官で作った笠木がのっている門塀です。
塀の天端がRになっていて、非常に可愛いデザイン。
ガーデンドクター柴ちゃんのお気に入り門塀の一つですが、こうしたRの天端にはまっすぐしか出来ない市販のアルミ笠木はまず付きません。
そんな時でも、柴ちゃんは笠木好きなので笠木付けちゃいます
(もちろん、デザイン的な事機能的な事を考えてあえて付ける訳ですが・・・)。
ま、こうした事をすると普通の職人さんだったら怒られたりするのですが、柴ちゃんの頼む職人さんは逆に燃えるタイプの職人さんが多い!!!TOPの写真にのせた桐山さんもその一人。彼は階段蹴上げの洗い出し仕上げや難しい工事の注文に全力で応えてくれます。
こんな難しい笠木もちゃんと雨だれ考えて施工してくれています。
本当に感謝です!!!
3年経っても殆ど汚れていなかったアルミ笠木はYKKさんの笠木でした!!!
さて、今回の笠木シリーズの発端になったこちらのアルミ笠木。
こちらの製品はYKKさんのブロック笠木材を使わせて頂きました。
写真の中に赤丸でかこってある部分があります。
ここが水切りになっていて効果的に雨だれを防いでくれている訳です。
素晴らしいです!!!
また、このときYKKさんの笠木を選んだのは垂直面にも対応可能だったので、頭から続いて横も笠木をまわす事が出来、塀の一体感を出す事が可能でした。
これが設計時にYKKさんの笠木をえらんだ理由です。
しかし!!!
実は世の中にはアルミの笠木の製品はかなり沢山あります。
今日のブログの趣旨は、色々なアルミ笠木を見てどんな物が効果的なのかを調べる事。
お次はLIXILさんの笠木を調査してみます。
LIXILさんの笠木は・・・あれ?
上の写真がリクシルさんの笠木です。
取り付けた後の図面がないので何とも分かりませんが、図面の所をもう少しクローズップ。
断面図が笠木の台座とくっ付いていなので何とも分かり難いですが、これは水切り構造が無い様に見えます。あれ???これじゃあ、笠木から壁に雨だれが直接落ちる気がしますが・・・
気のせいかな・・・・まあ、合体したら上手い事行くのかもしれません。何と言ってもリクシルさんですからね。
リクシルさんにはもう一つ笠木がありました。
もの凄く薄い笠木ですね。
とてもスタイリッシュ。しかし、ガーデンドクター柴ちゃんは壁のボリュームに対しての笠木の厚みという事を考えたときこれで良いのかな・・・とちょっと思います。が、実物を見ると違うのかもしれないなと思いながら断面図を見ると・・・あれ。これも水切り構造無い気がする・・・これでは笠木に落ちた水が回って壁にべっとり付くのでは?
どうなんだろ?
ガーデンドクター柴ちゃんはデザインするとき、この辺の構造までもしっかり見て採用するかどうかを決めます。この図面だとまず間違いなく採用しません。リクシルさんは笠木はちょっと微妙なのかも。
三協アルミさんの笠木は?
さて、お次は三協アルミさんのアルミ笠木。
知らない間にもの凄い笠木が出ていました。見てくださいこの厚み!!!
ブロックとか左官で作った物位厚い。図面を見てみると、
素晴らしい。ちゃんと水切り構造があります。
こんなに分厚い笠木なのにね〜。
又この笠木、笠木自体が段々付いているんですね。もの凄く目立つ・・・
これまた実物見た事無いので何とも言えませんが、笠木って壁のデザインを締める役割があると思うんです。これなら確かに良く締まる。しかし、ここまで目立つのはどうかな?
ガーデンドクター柴ちゃんデザインには難しい素材だなと感じてしまいます。
しかし、水切りはオッケー。デザインの方向性によっては面白い素材なのかなとおもいました。
四国化成さんのアルミ笠木は?
お次は四国化成さんのアルミ笠木「美ブロ」。こちらの右下のイラストをおかりしたので、水切り構造はまず間違いないと思います。
こちらのアルミ笠木の特徴は、フラットタイプとRタイプの二つがある事。
これは結構珍しい事だと思います。
四国さんらしいデザインですね。
しかし!あえて言うなら【薄い!】。
見た目がちょっと薄過ぎます。あと5mmくらい厚いとバランスが良いのかなと感じてしまいます。
しかし、笠木の基本である水切りを重視している所は本当に素晴らしいです。
オンリーワンさんのアルミ笠木
お次はオンリーワンさんの出しているアルミ笠木です。
オンリーワンさんはいわばセレクトショップのようなカタログ。
日本全国の色々な良い商品をセレクトしてカタログに載せておられます。
柴ちゃんも立水栓とかでよくお世話になっております。
なので、オンリーワンさんには笠木も結構沢山あった様に思います。
その中から今日は二つ。
まずは上の写真の笠木。右上の断面図をご覧頂きますと、あらま水切りが無い・・・
これは、雨だれするんじゃないかしら?うーん。良いのか?
お次の笠木はこちら。
これは面白い形していますね。水切り構造も確りしている。
でも、この納まり図。これはちょっと変更した方が良いかも。
壁の厚みと笠木の厚みがほぼ同じ。これでは水切りから落ちた水がまた壁に付いてしまいます。写真だと壁厚がちゃんと薄いのに何故・・・
それにしてもミント色とか凄い。
なかなかこれにチャレンジできるデザイナーは少ないと思います。
面白いチャレンジですね!!!
さて、今回は沢山のアルミ笠木を見てきました。
今回見てきて思った事は、
「しっかりと、納まり図を見て設計に取り入れないと付けてもただ見た目だけの笠木になってしまう恐れがある。」と言う事。
もしかしたら、ガーデンドクター柴ちゃんの図面の読み取りが甘くて、実際とり付けたら何の不具合も出ないという事もあるかもしれませんが、柴ちゃんは図面から判断して採用するかしないかを決めます。
実際、YKKさんのアルミ笠木は完璧に役割を果たしてくれています。
良かった!!!
皆様もこの辺に注意して笠木の取り付けをするとエクステリアとガーデンで汚れ難い壁を作る事が出来ますよ!美しい日本のエクステリアを作る為には必須かも!ご参考下さい!!!