前回は、塗装工事で大事なのは養生だということについてご紹介しました!!
今回も引き続き、塗装工事の養生(ようじょう)についてのお話です!
改めて説明しますが、養生とは、塗装作業などの際に、周囲の汚損を防ぐために、布や板やシートなどで保護することです。
前回ご紹介したのは、
建物の壁、玄関ドア、エアコンの室外機、などの『建物周り』、
そして、
階段のタイル、アプローチの天然石、アルミ門扉、フェンス柱、などの『エクステリア工事部分』
の養生についてです。
建物ついては、塗装工事の依頼主であるお客様のものですから、汚してはいけないのは当たり前です。
エクステリア工事部分については、
タイル貼りや天然石など、今回弊社にて工事をした部分ですが、汚した状態でお客様にお引渡しをすることは出来ません。
自分達で工事をした部分には、責任を持って、きれいな状態でお引渡しをする責任があります。
塗装する門塀や、乱形天然石、花壇の石積み、道路際の土留めなど、複雑に入り組んでいますが、どんなに細かいところでも手を抜かず、丁寧に養生をします。
塗装部分(塀)と、塗装しない部分(天然石やタイル)との取り合いの部分には、この緑色のテープをしっかりと貼り付けます。
テープが浮いてしまっている部分があると、そこから塗料が垂れてしまうので、
右手でテープを張り延ばしながら、左手でビシっと押さえていくなど工夫をしながら、隙間のないように貼っていきます。
テープを張る部分が何十メートル、何百メートルあろうと、1ミリの隙間も無いように、すべて自分の指で押さえて確認しながらの作業になり、大変です。
取り合いの部分に隙間が無いようにするだけではなく、
ビニールが風でパタパタとめくれてしまわないように、注意が必要です。
ビニールをピンと張り詰めた状態で、風に揺らめかないように固定しながら、テープで固定します。
その、床に固定するテープについて、貼る際に気を付けることがもうひとつ。
何も考えずにテープを出して引っ張り、適当な長さで切って、貼る、というのはダメで、
必要最低限の分だけ出して、貼る。
例えば、下地がコンクリートの場合と、タイルの場合では、ビニールを固定するのに必要な粘着面積が2倍以上違います。
実際に試していだだくとわかると思いますが、コンクリートにはなかなかテープが着かず、ある程度の粘着面積がないとすぐに剥がれてしまいますが、
タイルに関しては、テープがすごく良く張り付くので、テープの量は少しで大丈夫です。
なぜテープの使用量を気にするかというと、
少しでもテープの使用料を減らすことで、経費の削減、さらに、産廃(産業廃棄物)の削減に繋げる為です。
経費の削減は、どんな会社でも気にしなければならないことですが、
産業廃棄物の削減は、建築業界が取り組んでいる課題の一つでもあります。
産廃削減は、コストダウンにも繋がりますし、環境面を考えてもとても大事なことなのです。
塗装の前段階の養生についてだけでも、考えなければならないこと、気を付けなければならないことが、たくさんあります。
塗装工事も、奥が深いですね!!