前回のおさらい
コンクリートごみはリサイクルされる!
解体工事の様子をお伝えした際、
コンクリートはコンクリート、レンガはレンガ、鉄は鉄と、
分別して仕分けして捨てる必要があるという話をさせていただきました。
それは、それぞれがリサイクルされるためです!!
こちらは、コンクリートを解体した際の「ガラ」です。
「ガラ」とは、建築業界用語で、
産業廃棄物・建築廃材の総称として使われている言葉です。
コンクリートの産業廃棄物は、
「コンクリートガラ」、略して「コンガラ」と呼ばれます。
コンクリートガラは、
建材屋さんや、産業廃棄物処理業者さんにて引き取ってもらうのですが、
引き取られたコンクリートガラはそのまま最終処分される訳ではなく、
リサイクルの資源として活用されています。
具体的には、
「リサイクル砕石」として再利用されています。
上の写真の地面に敷いてあるのが、リサイクル砕石です。
「砕石(さいせき)」は、字のとおり、砕(くだ)いた石のことです。
リサイクル砕石は、
コンクリートガラを砕いて細かくして、石の砕石の代わりに利用されています。
本物の石を砕いた砕石と、コンクリートガラを再利用したリサイクル砕石。
性能・機能はほとんど変わらないですが、
リサイクル砕石のほうが、リサイクル製品だけあってすこし金額が安いし、エコなので、
弊社ではこちらを利用することが多いですね。
リサイクル砕石は、
コンクリートやアスファルト舗装などの、
下地材、路盤材として活用されています。
写真の看板に「テラス下地」と書いてある通り、タイルテラスの下地材にもよく使用しています。
このようなタイルテラスの中身は空洞ではなく、
コンクリートや、その下地としてリサイクル砕石がぎっしり詰まっているのです。
車庫のコンクリートの下地にも、
リサイクル砕石が使用されています。
コンクリートを打つ前の写真です。
車庫のコンクリートを10センチ厚で打ちますが、
その下地路盤として、リサイクル砕石が10センチ敷いてあります。
こちらのようなブロック塀の下にも・・・・
ブロック塀の基礎コンクリートの下地としても、
リサイクル砕石が使用されています。
そして、こちらの写真は、
アスファルトを打つ前の道路の状況です。
現在リサイクル砕石が敷いてありますが、あとこの上にアスファルトを敷くだけの状態であると思われます。
道路のアスファルト舗装の下地材としても、
リサイクル砕石が使用されているのです!!
あらためてコンクリートガラの行方を考えてみると、
様々なところで活用されているんだということがわかりました。
一般家庭ごみのリサイクルについては皆さんも関心があることと思いますが、
産業廃棄物のリサイクル状況についてまで詳しい方は(業界関係者以外)あまりいらっしゃらないのではないかと思います。
しかし、資源のリサイクルという問題は、地球環境にとっての問題、そして社会全体の問題でもありますので、
これを機会に、産業廃棄物のリサイクルについて皆さんに少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。