土地を探す時何にこだわる?
皆様、お家を作られる前にまず最初に考えなければいけないことはなんでしょうか?
それは土地探しです。
前回の上志段味で外構を作るシリーズの①ガーデンデザイナーが家を建てる時に気をつけたポイントでは最もこだわったのが土地探しだったということを書きました。詳しくはブログを読んでいただければと思いますが、こだわった理由はガーデンデザイナーの私ならではの「借景」をしたいから。
この理由は中々一般の方々と同じにはならないと思いますが、人それぞれ大切なことがあります。
あげられる理由で思いつくのは、
・駅が近い(通勤に便利)駅が遠い(車通勤なので問題にならない)
・便利(都市部)便利でない(田舎?車があればなんとかなる)
・子供が育てやすい
・自然豊か
・コンビに近い
・育った地元
・景色が良い
・日当たりが良い
これくらいでしょうか?
もっと他にも理由はあると思います。本当に人それぞれですからね。
多分無限にある。
もちろん値段のことも大切ですね。
完璧な条件なのに、高い・・・とかね。
自分で土地を探してみて、本当に土地って「縁」なのかもしれないなと思いました。
前回のブログで書いたのですが、土地が見つかるまで3年。
その間も、結構良い条件だなとおもった土地も出ました。
しかしながら、何かダメなポイントがあって心に引っかかるのです。
土地を探すときは未来を考えるのがオススメ!
私が土地を探す際に一番こだわったのは「借景」というお話をさせていただきましたが、次にこだわったのが「その借景が未来に変わらないのか」という事です。
もし素敵な景色の場所があったとします。
この場所いいな!と思っても、何年か後に「なんか建物建っちゃって風景見えなくなっちゃった・・・」となるのが一番つらい。
せっかく買った土地の価値は半減どころか気持ち的にはゼロになってしまう!
素晴らしい景色だったのに何年か後に目の前に家が建ってしまったなんてことは経験上結構あります。
じゃあ、未来にも隣の風景が変わらないところってどこだ?と考えたとき、「池や川」の隣は多分よっぽど変わりません。
森や山も多分変わらないと思うのですが、所有者が誰かによって伐採・造成の可能性がある。
池は所有者が個人の場合があると思うので注意が必要ですが、池をつぶして造成して何かを建てるというのは、想像しても莫大なお金がかかりそうなので景色的には変わる可能性は少ないのではないかな・・・
川はほとんどの場合、所有者は国や県のはずです。
隣の土地の持ち主が、その土地をどう使おうとそれは自由です。
景色が見えなくなるからやめてなんてことは言えない。
都市部だと、公園の隣くらいしかないかもしれませんね。
この場所素敵と思った土地でもしっかりと見極める
実は最初、この上の写真の景色が見える土地を購入しようと思って動いておりました。
池の隣で、素晴らしい景色!!!
一目見た瞬間にここだ!ってなりました。
写真ではなかなかわからないと思うのですが、土地が崖。
それに、現状では一面に木や竹が生えていて、タケノコ出まくり・・・
でも、隣には池があり、池の周りは遊歩道で囲われている。
最高じゃん!ここだ!と思いました。
でも、奥さんは超不安・・・
そりゃあ、そうですよね。
普通、崖に家を建てようなんて思いません。
それに隣は同じような藪なので虫や蚊、それにタケの侵入の危険性もあります。
しかし、私はいろいろ考えて食い下がります。
すぐにこんな感じで作ろうとプランまで考えちゃいます。
このような土地はその形状から値段が安い場合があります。
でも、その代わりに造成にお金がかなりかかる。
なので、私は家の基礎を崖地に対してなだらかに作ってその上に家を建てればよいと思ったわけです。
今でもこれは良いプランじゃないかなと思います。建てたらきっと素敵な景色の見える家ができる。
この案を見せて、何とか奥さんを説き伏せて、さあ土地の契約だ!となった時です。
重大なことが発覚します。
「土地と遊歩道の間にほかの方の土地が入っています」
えーーーーーーーーーー!!!
何それ!そんなの聞いてないよ~です。
この条件では、先ほど話したようにその土地に何かを作られる可能性が出てきます。
これでは、だめです。
残念だけど、諦めました。
そこからは、不動産屋さんを回ったり、ウェブサイトで調べたり。
2年くらい調べていたのかな・・・
隣が美しい田んぼの土地や、目の前に川が流れている土地などたくさん見て回り、たくさんの方々に協力を頂きました。本当に感謝しております。
でも、やっぱり当初の条件を諦められません。
私の中には自然の恵みを人間の生活に融合させることが真の豊かさという思いがあります。
この思いを実現させるのが自宅。
というか、これが実現しないのであれば家を建てる意味すらないのではと思っておりました。
でも、そのこだわりは私だけの思いだったので、奥さんには本当に申し訳なかったと思います。
きっとこの思いを共有することが一番大事だったと思うのですが、中々口に出して言えませんでした。しかし、ここまで信じてついてきてくれたこと改めて奥さんに感謝したいと思います。
家を建てるときに何よりも大切なことは夫婦がお互いの意見を思いやりを持って受け止めるという事だったかも・・・今気が付きました!
何だか、今日は妙なところにオチがついてしまいましたねえ(笑)。