ユーカリって庭に植えていい?
台風が過ぎ去りましたね。2022年の14号は大きな被害を残しましたが、名古屋はそれ程被害は出ていない様に思います。でも、これはただの運ですね。
しかしながら被害が出たところもあるようで、昨日のお休みに私がレモン園を作らせて頂いた東谷山フルーツパークへ定期訪問した際、売店でこんなものが売られていました。
ユーカリの葉っぱです。
ヒト輪ゴムで100円!破格ですよ!
しかしながら、理由が悲しい。
「台風でユーカリが倒れてしまったため」
ああ、いっちゃったか、、、、
実はユーカリですが、最近とても人気がありよくお客様から植えたいと言われることがあります。
確かにシルバーの葉っぱはとても雰囲気良く、お庭での存在感も抜群。
何もなかったら私もどんどん植えたいなという植物なのですが、オススメはしません、、、、
ユーカリと言えばコアラですね。
コアラといえばオーストラリア。
ユーカリはオーストラリアでよく見られる植物です。
オーストラリアといえば、エアーズロックがドーンと荒野にある様な大地を思い浮かべると思いますが、ユーカリは本来そう言った場所で育つ樹種で放っておけば30メーターを余裕で超えてくるくらいになってしまう樹種です。
そして、その成長スピードは超早い。
あっという間に巨木になります。
しかしながら地上の大きさに比べると根っこの成長が少ない。
この結果、バターンと倒れてしまうわけです。
でも、実はこれ、ユーカリの戦略なんです。
皆さんオーストラリアで起こった火災の報道を見たことはありませんか?
去年くらいだったかな?
コアラが人間の手から水を飲んでいる映像。
あれは本当に衝撃的でしたが、実はオーストラリアの森林火災は起こるべくして起こっている可能性があるんです。
それに関わっているのがユーカリ。
実はユーカリの樹皮にはオイルが含まれていてどうもこれが倒れた際に燃える原因になるらしい。
倒れて燃えたらユーカリ死ぬじゃん!と思いますが、
ユーカリの種は燃えないのです。そうなると、他の植物が燃えてしまった後、火災に強い種を持った樹種が成長する。
火災は焼畑農法の様に肥沃な大地を作るのに一役買いますから、ユーカリはすくすく育つわけです。
何と恐ろしい植物でしょうか!?
燃えたくないよ、、、家。
日本はオーストラリアに比べて格段に湿気てますから、ユーカリが倒れたくらいでガンガン火災が起こることは無いでしょうが、倒れはします。
しかし、この事実を知らせずに園芸店さんは売っているわけです。
一言、「鉢植えで育ててね」くらいは添えてほしいです。
鉢だと倒れたってすぐ直せますし、コントロールがし易いですからね。
先日も、お客さまが自分で植えたユーカリを大変すぎて伐採したとおっしゃっていました。
庭木には、育てやすいもの、育てにくいものが確実に存在します。
弊社ではこのあたりはしっかりと説明して、植物を植えていただいています。
可愛いからは危険です。
可愛い猛獣もいますからね!